ステイホームの現状を話し合う1 オンライン彫刻:テーマ「うちから考える」(2020年5月8日)

「オンライン彫刻」202058日) テーマ:うちから考える

20197月、相模原学生相談室にて、芸術と社会について話し合う「社会彫刻の夕べ」がスタートしました。今年春からの入構禁止期間中も、「オンライン彫刻」と名前を変えて継続中です。5月は「うちから考える」というテーマでステイホームの現状や芸術が今できることなどについて話し合いました。また、就実大学の松本潤一郎先生をゲストでお招きして、先生が『現代思想』5月号(緊急特集=感染/パンデミック)で翻訳されたS・ジジェクの「監視と処罰ですか? いいですねー、お願いしまーす!」についてもお話していただきました。

松本潤一郎先生のお話内容(ご本人によるまとめをもとにしています)
松本氏は、同エッセイでジジェクが国際的連帯を訴えていたことに触れ、ウィルス感染拡大防止の一歩は国家の枠組に捉われずに考え、行動することだと指摘した。また、ジジェクがウィルスの生物とも非生物とも言えない奇妙な性質について論じていたことに触れ、ウィルスには遺伝子はあっても自己増殖できないため、生物の身体を乗っ取って、自己増殖に利用するという特徴があり、現在、私たち人間の身体は、まさにコピー機のように利用されているのだと述べた。また、エッセイの中でジジェクが触れていた論点を敷衍して、私たち人間が用いている言葉というものもまた、捉え方によってはウィルスのようなものであり、ある言葉なり思想に「感染」してそれに乗せられて争いが起きるという事例は歴史上多数起きており、今回のウィルス騒動でも見られたSNS上で様々な流言が拡散した現象は、言葉のウィルス的性質を伺わせるものだったと指摘した。最後に氏は、コロナ・ウィルスの特徴の一つである無症状感染に触れ、ウィルス感染拡大へ無自覚に加担しないという配慮に基づいた行動が人びとの間に浸透すれば、新たな社会への一歩になるかもしれないと述べ、今後、そうした視点を折り込んだアート作品が出現する可能性もあると締めくくった。

次回「オンライン彫刻」 6/5(金) 15:00-16:30
テーマ:「一体何が今日の私たちをこれほどに変え、責任ある自己にしているのか」
Google meet ミーティングコードvzr-pcgr-ehi

毎回、次のテーマを参加者全員で決めます。「自粛によって変化したこと」、「自己責任」という声が上がりましたので、戦後美術史上有名なあの作品のタイトルをもじりテーマとしました。今回も引き続きこの現状について話し合いたいと思います。

学内の誰でも参加できます。出入り自由、途中参加歓迎です。現状にモヤっとしている皆さん、話をすることでいくぶん気持ちが軽くなるかもしれません、ご参加お待ちしています!

相模原ソーシャルワーカー 長